もう20年以上も前ですが、大学の授業でC言語を勉強しました。あんまり優秀でない私は、途中から授業についていけなくなり、困った挙げ句に生協で『プログラミング言語C』を買ったわけです。そう、K&Rです。
当然、授業でついていけなくなる程度の学生が、「本を買えばなんとかなるだろう」なんて浅い考えで手を出してもダメですよね。ポインタが理解できなかったのはもちろん、共用体という言葉を目次で見つけて「何だコレ?授業で出てこなかったぞこんなの」と思うのが関の山でした。
40歳過ぎてからの勉強は、リベンジマッチみたいなところもあります
そんな苦い思い出があるのに、就職した先はIT関連。(自分はエンジニアとしては三流か四流だなあ)という劣等感を抱えながらも、なんだかんだで20年やっているのだから、世の中なんとかなるものです(私の能力が低いせいで迷惑をかけた上司や先輩、同僚の皆さん、ごめんなさい)。
私がいま、学生時代によく理解できなかったことを、40歳過ぎて勉強しなおしているのは、この劣等感を克服したいから、という側面もあると思います。もちろん、そもそもは楽しいから勉強するんですが、そうはいっても、やり遂げて「あの時の私とは違うのだよ!」って言いたい気持ちはありますよね、やっぱり。
とはいえ、今からC言語を勉強してもあんまり使い途が無いので、書店で見かけたカーニハンの本を読むことにしました。『教養としてのコンピュータサイエンス講義』。翻訳は酒匂寛氏。この方もIT関連のゴツイ本の翻訳を、長いことやられてますなあ…凄いです。さらに解説が坂村健氏ということで、若い頃の僕が仰ぎ見た人たちばっかりです。
リベンジしようにも、専門家はさらに先を行っていた
もう上の見出しの通りなんですが、先端を行く専門家は、20年のあいだ立ち止まってはいないんですよね。本書は、500ページ近い本で、ハードウェア・ソフトウェア・ネットワークにセキュリティまで、広範な内容を簡明に説明しようとしておられます。
これからの人生も、このIT全盛の社会で生きていくのだから、こういう本できちんと勉強しておくと、きっと大きな財産になりますね。
コメント
コメントを投稿