高性能の紙飛行機を折って飛ばそう
著者は紙飛行機による飛行距離の世界記録を持つ人です。従来の記録が、「ダート」と呼ばれる「投げる」種類の紙飛行機であったのに対し、著者は「滑空する」紙飛行機、つまり「グライダー」で挑戦しました。その挑戦を通じて、飛行機の科学、紙飛行機の工作の詳細(紙の選び方、折り方など)について造詣を深めていったのでしょう。その著者の設計による多数の紙飛行機の折り方が掲載されていて、見ているだけでワクワクしてきます。表紙の画像にあるような、世界記録を作ったグライダーや、ダート、その他フォローフォイルという、凧のようなおもしろい紙飛行機が作れます。
必要な紙はA4(またはレターサイズ)です。世界記録を作った紙飛行機の素材も紹介されていますが、普通のコピー用紙でも作れます。手軽に始められますね。
飛行機の様々なパラメータ
紙飛行機の話だけではありません。冒頭で、飛行機一般の科学が語られています。重力、揚力、抗力、推力のバランスで飛行機の飛び方・飛ばせ方が変わる、という一連の説明は、分かりやすい図とあいまって、とても楽しく読めました。 これを知っていれば、紙飛行機の設計・製作・飛行が、もっと楽しめそうです。趣味で世界を広げる
著者の本業はテレビプロデューサーだそうです。本業とは別の、この紙飛行機による世界記録挑戦を通じて、たくさんの人に出会ったこと、たくさんの場所に出かけたことが語られています。本書は、趣味を通じて世界を広げた話としても読めます。面白い時代だよなあと思いますね。
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