自分のお尻の上に座るしかない
モンテーニュ『エセー』といえば、教科書にも出てくるような名著、古典ということになりますが、実際に読んだことがある人はさほど多くはないと思います。今のところ私も読んでいません。読みたいと思ったこともなく、モンテーニュにも特段の興味は無かったのですが、書店の店頭で「自分のお尻の上に座るしかない」という帯の文句を目にして、この新書を読むことにしたのでした。
この新書の、エッセーのような軽やかさ
読み始めてみたら、とても面白くて、いっきに読み通しました。著者の宮下志朗氏はフランス文学の研究者で、『エセー』の全訳もやった方です。軽やかな文章は、この新書自体をエッセイのように読みやすくしています。
本書は堅い評論ではなく、一般向けにやさしく書かれた解説書になっています。エッセイのようでいて、モンテーニュの生涯から、もちろん『エセー』の内容、出版の来歴まで、広く取り上げています。とても上質な入門書なのは間違いないでしょう。
『エセー』、読みます
私は本書を半分ほど読んだところで、宮下氏の訳の『エセー』第1巻を発注しました。最後まで読むと、第3巻から読むのがとっつきやすいかもしれない、と書かれていました。へーそんなもんかね、と思って先ほど追加注文しました。宮下志朗氏について
Wikipedia 宮下志朗放送大学YouTubeチャンネル スペシャル講演 憎しみでなく寛容と共生を
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